2015年12月24日木曜日

統計の嘘 その3

さて、今シリーズ最後です。

このプレスリリースを出した後、

記者のほとんどは、プレスリリースをただコピペするだけで記事にした、と

論文の筆頭筆者は批判したそうです。

そして、誰も被験者数を尋ねなかったんだそうです。

きっと記者の方も難しい論文なんて読みたくなかったのでしょうね。

気持ちは分からなくもないです。

論文で裏を取っていると出遅れてしまうかもしれませんしね。

さて、ここからが本当の統計の嘘です。

実は、今回の研究では、

体重の他に、コレステロール値や睡眠の質など18項目に及ぶ項目が調査されていたとのこと。

被験者が少ないのに、これだけ沢山の項目を調べると、

一つくらいは群間で統計的有意差が「偶然に」生じるそうです。

今回の筆頭筆者の計算によれば、

6割の確率で統計的有意差が「偶然」発生するとのことです。

結局、その「偶然」を世界中のメディアが大々的に報じてしまい、

種明かしがされるまで、誰も気がつかなかった、ということでした…。

統計というのは、良くにも悪くにも使われます。

なかなか見破るのも難しいと思います。

以前にも書きましたが、エビデンスというものも結局、統計です。

もしかして、我々は、 科学にまんまとだまされているのかもしれませんね。

そこらへんおいおい記事にしていきたいと思います。

今日もブログを見ていただきありがとうございました!




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