2015年9月26日土曜日

作業療法とは... 続き

 9月16日付けの「作業療法とは」の続きを書き留めてはいたのですが、

 公開が今になってしまいました。

 前回、作業療法とは何か、を以下のような文章で示しました。

 「その人にとって意味のある作業ができるように支援すること」

 今日はこの文章の補足説明をさせてください。

 
 まず、作業療法でいうところの「作業」とは、

 俗に、手作業、と言われているような、手工芸的なものだけを指すのではなく、

 日常生活における、人間の全ての営みを指します。

 細かく言うなら、

 作業 は 日常生活動作(いわゆるADL)
       仕事(学生なら勉強、主婦なら家事、など)
       遊び

 の三つから成り立ちます。

 そして作業療法のクライエントや患者にとって意味のある「作業」であることが重要です。

 その人にとって、意味のある作業でなければ、

 できるようになっても、本人は満足しないからです。

 その人にとっての意味のある作業は、ほんとに人それぞれです。

 男性であれば、仕事、というかもしれないし、主婦なら家事、というかもしれないし、

 一人でトイレに行けること、と言うかもしれません。

 歩きたい、と言うなら、歩いてどこへ行って何をしたいのか、ということを確認します。

 歩く、という運動行為を改善するのは、理学療法の役割かと考えます。

 作業療法は、どこへ行って何をしたいのか、を確認し、それをできるように支援していきます。

 もし歩行可能になれば、それだけで患者の目的が達成されるかもしれません。

 予後予測的に歩行能力獲得が難しければ、歩行に代わる別な手段を考えなければなりません。

 車いすなどで移動が可能になっても、たとえば上肢のマヒなどで、

 そのやりたいことができないかもしれません。

 そうなると、片手でもできる方法を練習するとか、代替手段を検討する必要があります。

 そんな感じで、作業療法は考えていきます。

 実際の臨床場面では、上記の様に展開するのに困難なケースも沢山ありますが、

 作業療法はそれを目指していきます。

 まだまだ、作業療法について書きたいことはありますが、今回はこれくらいにしておきます。

 又の機会にお話しさせてください。


 今日もブログを見ていただきありがとうございました!
 


 

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