さて、ヒーローであるはずのゼンメルワイスに何が起きたのか?
この産褥熱撲滅の成果を、彼は学会で発表します。
しかし、学会も医学界も彼に激しく反発したのです。
「そんな方法で産褥熱が撲滅されるわけがない」
「手を洗うなんて面倒だ」
「医師は手を洗わないのがしきたりだ」
というのが反発の理由だったようです。
当時の医師は、今から思えばとても滑稽でバカですよね。
ゼンメルワイスもまったくもって幻滅したことでしょう。
でも、今の医師も上記の様なことは言いそうですよね。
医師に限りませんが。
この反発は、つまるところ、
当時の病理学の権威の提唱する学説を否定する内容だったための、
学会挙げての猛反発だったようです。
自説を否定されそうになった医学界の大御所たちが、自分たちの権威を守るために、
手を洗うだけで産褥熱が撲滅できたという「事実」を押し潰したとのことです。
結局ゼンメルワイスは大学を追い出され、産科学会から無視され、失意のうちに発狂し、
47歳で生涯を終えています。
この時点では、まだパラダイムシフトが起きなかったんですね。
実はこのあと、パスツールの研究、リスターの登場、コッホの研究などにより、
現在のような感染予防が完成していきます。
そのお話は、ここでは触れません。
医学界は現在でも、いろいろなことを隠してきているような気がします。
今日もブログを見ていただきありがとうございました!
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