2015年11月29日日曜日

ゼンメルワイス その3

さて、ヒーローであるはずのゼンメルワイスに何が起きたのか?

この産褥熱撲滅の成果を、彼は学会で発表します。

しかし、学会も医学界も彼に激しく反発したのです。


「そんな方法で産褥熱が撲滅されるわけがない」

「手を洗うなんて面倒だ」

「医師は手を洗わないのがしきたりだ」

というのが反発の理由だったようです。


当時の医師は、今から思えばとても滑稽でバカですよね。

ゼンメルワイスもまったくもって幻滅したことでしょう。

でも、今の医師も上記の様なことは言いそうですよね。

医師に限りませんが。

この反発は、つまるところ、

当時の病理学の権威の提唱する学説を否定する内容だったための、

学会挙げての猛反発だったようです。

自説を否定されそうになった医学界の大御所たちが、自分たちの権威を守るために、

手を洗うだけで産褥熱が撲滅できたという「事実」を押し潰したとのことです。


結局ゼンメルワイスは大学を追い出され、産科学会から無視され、失意のうちに発狂し、

47歳で生涯を終えています。

この時点では、まだパラダイムシフトが起きなかったんですね。

実はこのあと、パスツールの研究、リスターの登場、コッホの研究などにより、

現在のような感染予防が完成していきます。

そのお話は、ここでは触れません。

医学界は現在でも、いろいろなことを隠してきているような気がします。


今日もブログを見ていただきありがとうございました!

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