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今日も施術場面のお話し。
50歳後半の男性です。
仕事で重いものを持った後、しばらくして増悪した腰痛の方です。
来院時、腰を曲げてつらそうに歩いてきました。
現病歴からすると、
ゆっくり発症したギックリ腰、のようなイメージです。
まずは、圧痛操法から行いますが、
この方は、どうやら感覚レベルは低かったように思われます。
圧痛が効きにくかったです。
足趾の圧痛刺激もそれほど痛くなかったようです。
しかしながら、この後の展開を考えると、
この圧痛刺激により感覚レベルに変化をもたらしていた可能性もあります。
さて、Iポジションは左右の違いがわからず(あるいは同じだった)、施行せず。
基本操法も試してみます。
操体法の基本は、
気持ちよさを味わう、ということです。
当実践会のフロントセミナーでもお伝えしている、
感覚レベルの話しです。
快のレベルの感覚、つまり気持ち良さが感じられるようになると、
操体法の効果がより感じられるようになります。
さて、この患者さん、なかなか気持ち良さが感じられません。
ところが、 最後に行った操法で、
「なんか効いてる感じがする」
とおっしゃいました。
これはしめた、と思いました。
おそらく、「気持ち良さ」 が、 「効いている感じ」 として、
認識してきたのかな、と思いました。
しばらく、味わってもらいました。
私も手応えを充分感じました。
最後の操法終わって、起きてもらい、最後のチェックです。
ご本人 「あれ?」
「全然痛くない!」
前後に腰を曲げてみても、
歩いてみても、
全く痛くないようです。
歩き方も明らかに変わっています。
というか普通に歩いています。
一緒にいらした奥さんも「全然違う」と。
最後の最後で決まりました。
最初からこれをやってれば、決まったのか、というと、
そうかもしれないし、そうでもないかもしれない。
操体法は症状別の手技ではありません。
この症状にはこの技術、というものを設定していません。
これは逆に言うと、
それだけ、可能性が無限だということです。
一つの手技や技術が、
様々な状況で役に立つ可能性があるということです。
逆にいうと、何がどう効くかわからない、ということですね。
これは多くのセラピストが理解しづらいところでもあり、
私が好きなところでもあります。
さて、最後に、
今回私が最後に行った操法は、
腹臥位で行う、「足首内外旋」です。
足首内外旋を腹臥位で両側同時に行うバリエーションですね。
ベーシックコースで教わる基本操法の一つです。
今日もブログを読んでいただきありがとうございました!
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