一昨日は、職場で防災訓練がありました。
私の職場のリハ室は、厨房と同じ階にあるため、初期消火を担当しています。
毎度のこと、非常放送の後に厨房に駆けつけ、非常用消火栓のフタを開けホースを取り出し、
火災発生場所に向かいます。
「コック開栓お願いします!」
と叫んで、もう一人駆けつけた職員に放水コックを開けるふりをしてもらいます。
しばらく放水するふりをしているわけですが、
いつまでやっていいものかわからず、だんだんと困惑してきます。
すると、コック開栓担当の職員が「初期消火終了です!」と言ってくれました。
それから、非常階段を使用して、外に出て、本部に報告します。
毎度のことではありますが、練習しておくと、いざとなった時にいくらかはスムーズかと思います。
さて、そのあと、消火器の使用訓練があります。
消防隊員がまず、消火器の使い方の説明とデモを見せてくれます。
一般的な今の消火器は、ABC型といって、普通火災、油ものの火災、電気火災の
どれにも対応しているそうです。
実際、使うときには、
「火事だあー!」
「だれか来てください!」
「あなた、119番にに通報して下さい!」
と言ってから、消火器の黄色いピンを抜き、ホースの口を火元に向け、レバーを握ります。
火元から5~8mほど離れ、火元の下の方を狙います。
私も消火器訓練にエントリーしていましたので、やってみました。
これも、やっておくと違いますよね。(たぶん‥‥)
さて、先ほどの消防隊員の説明の中で気がついた点を一つ。
「だれか来てください!」といった後、「どなたか119番通報お願いします!」
と言ったのでは、だめだ、というのです。
特定の一人を指名して、「あなた、119番に通報して下さい!」
と言うべきだとのことです。
このことは、私が最近読んでいる、
「影響力の武器」(ロバート・Bチャルディーニ)という本にも書いてありました。
「社会的証明」の原理です。
アメリカで起きたジェノヴィーズ事件は、キャサリン・ジェノヴィーズという女性が
ある晩、35分間犯人に追い回されたあげく殺害されたという事件ですが、
その35分の間、38人もの近隣住民がこの事件を目撃しています。
しかし、誰一人、警察に通報する人がいなかったのです。
このことを説明するのに、ある心理学者が社会的証明という原理を用いました。
簡単に言うと、我々は自分がどう振る舞うかわからないときに、
他人がどうしているかをみる、ということです。
先ほどの事件では、38人もの人が目撃しているのに、
自分が警察に通報するかどうか躊躇していたのです。
もしかしたら、ただの喧嘩なのかもしれない、ほんとに緊急事態なら誰かが通報しているだろう、
などと考え、他人の出方をうかがっているような事態だといえるかもしれません。
つまり、自分の行動を大多数の他の人の行動に合わせるということですよね。
先ほどの書籍の中で、自分の身を守るためには、例えば、群衆の中で具合が悪くなった時は、
「誰か助けてください」ではなく、
「そこのあなた救急車を呼んでください」というべきだと書いています。
参考になります。
「影響力の武器」は具体例を用いて、いろいろと面白いことが書かれています。
今日もブログを見ていただきありがとうございました!
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