一昨日は職場で手指衛生及び感染対策の勉強会でした。
簡便な内容でしたが、基本的なところをおさらいできたと思います。
講師の方(医薬品会社の営業?の人)が自己紹介で、家族構成とか、趣味とか、子どものこととか
お話していて、親近感が持てました。
なるほど、自分のことを少し詳しく話せば、好感を持ってくれるんだな、と得心しました。
さて、今回の勉強会の中で、手指衛生の立役者の一人である、
ゼンメルワイス、という人の物語が紹介されました。
私の持っている書籍からも引用して、このゼンメルワイスという人を紹介してみたいと思います。
イグナーツ・ゼンメルワイス(1818~1865) ハンガリー人医師
彼は、ウィーン大学卒業後、ウィーンの総合病院の産科に勤務していました。
当時は、産褥熱(出産後の正体不明の熱病)による母体の死亡が多く、
実に3割、病院によっては半数の母親が死亡していました。
ゼンメルワイスは一生懸命に、この原因を探り続けました。
産褥熱の病態が、手術の後に起こる創傷熱という熱病と酷似していること、そして、
産婆さんによる自宅での出産においては、この産褥熱の発生が少ないことから、
医師の手に「目に見えない何か」が付着し、患者から患者へと次々に産褥熱が伝播している
のではないかと疑うようになります。
なんと当時は、手術にしろ病理解剖にしろ、素手で行うのが常識で、
医師には手を洗う習慣すらなかったそうです。
手にべっとりとほかの患者の膿をつけたままお産に立ち会っていたので、
出産でできた傷が化膿するのは当たり前だったのです。
いかしながら当時は膿があまりにありふれていて、
病院中が膿だらけだったので、だれもそれを気にもとめなかったようですし、
まさかそれが産褥熱の原因だとは思いもしなかったようです。
一方、産婆さんは病理解剖をすることががなかったため、
産婆さんが立ち会う自宅での出産には産褥熱の発生は少なかったのです。
今となっては信じられないような話ですね。
さて、ではゼンメルワイスはどのような対策を講じたか、については、次回にいたします。
今日もブログを見ていただきありがとうございました!
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